栗原 葉子 写真展 
LIKE A LOVESONG

― それでも 日々のうつくしさを うたいつづけよう ―


2007.11.7wed-11.18sun
12:00-20:00 (closed11/9,13,16)
co-fuque cafe
〒650-0024 神戸市中央区海岸通4-3-17 清和ビル2F 
tel&fax 078-351-5033
http://www.cofuque-cafe.com/

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大きくても小さくても夢を見続けること
想像の中でいつも自由であること
前に向かって走りながら考えること
苦しくても自分に正直であること
そしていつも自分に問い続けること
ただ透明に見つめていくこと
届かなくても愛を歌っていくこと

大好きな人と離れてしまったり
かけがえのない友と酔っぱらったり
短い旅に出てその何十倍も遠くまで心を旅立たせたり
音の渦の中で夢中で朝まで踊ったり
夜のホームで何本も電車を見送ったり
鳴らない携帯を置いて出かけたり
つまらない冗談を言ってみたり
月夜の散歩を繰り返したり
99%を忘れてみたり全てを抱きしめてみたり

振り向いた時に目に入るまぶしすぎる光
すれ違う人々の靴の色
走り去る子供のつやつやとした髪
白くかすむ夕方の空
生命力を見せてくれる部屋のグリーン
葡萄色の爪をした頼りないつま先
あの海、あの声、あの温度

そんな日々の出来事や感情とは異なる場所に立って
わたしはただ単純にシャッターを切る。
何かを懐かしむ行為でもとどめておく行為でもなく。
追いつけないくらいに速いスピードで更新されてゆく
時間や考えや感覚と
それから少し遅れてついてゆく
時代や想いや感情が
目の前を通り過ぎていくのを
まっすぐに透明に見つめていくだけ。

日々はありふれていて、残酷で
めちゃくちゃに愛おしくて、時々ひどく退屈で
けれど、たったひとつ思うのは、
どんなに格好悪く消えそうな声であろうとも
わたしはそれでも、そんな日々のうつくしさを
うたいつづけていたいということ。

LIKE A LOVESONG  November 2007
栗原 葉子

 

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